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「肌がカサカサする…！」
「しっとりとした“うるつや肌”に憧れる…」
そんなひどい乾燥悩みについて皮膚科の担当医が詳しく解説します。
スキンケア方法や食べ物など、粉ふき肌を改善するための対処法を知れます♪
監修者
よこはま港南台形成クリニック
本間有貴 先生
経歴
札幌医科大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
関東労災病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
横浜市立大学附属病院 形成外科
平成30年10月より小田原銀座クリニックに勤務
令和2年6月よりよこはま港南台形成クリニックに勤務
contents
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肌がカサカサして粉を吹いているように見えるのは、乾燥によって皮膚の水分量が足りなくなっているからです。
カサカサや粉吹きを改善するためには、
といった基本のスキンケアを見直すことが重要です。
肌のカサカサや粉吹きを放置すると…
・肌にかゆみが生じる
・皮膚をかいてしまい炎症が起こる
・乾燥が悪化してヒビ割れが生じる
・ブツブツができる
などのリスクが高まります。
カサカサや粉吹きが生じたら、悪化する前に正しいスキンケアを実践しましょう。
カサカサ・粉吹き肌にお困りの方は、
・顔や体の洗い方を見直す
・保湿力の高いアイテムでケアする
・紫外線対策を徹底する
・市販の医薬品でケアする
などを実践してみましょう！
・肌をゴシゴシ擦る
・熱いお湯で洗う
・洗顔料やボディソープを泡立てず肌に乗せる
などの洗い方は、やめましょう。
肌の表面に傷が付き、本来必要な水分や油分が失われてしまいます。
洗浄料は手の平でよく泡立ててから肌に乗せ、優しく包み込むように洗いましょう。その後ぬるま湯を使って丁寧にすすいでください。
また、洗顔フォームやボディソープは、低刺激タイプ、界面活性剤※不使用タイプ、固形石鹸を使用するのがおすすめです。
※界面活性剤…水と油を混ぜ合わせるために役立つ成分。主に、洗剤や化粧品、医薬品に含まれていて、強い洗浄力を持つ。
保湿ケアは、入浴後や洗顔後に速やかに行ってください。時間があくと、肌の水分がどんどん消失していきます。
保湿ケアアイテムは、低刺激タイプがおすすめです。
また、保湿力が高く、肌のバリア機能を改善する成分が入ったものがおすすめです。
▼カサカサ肌におすすめの成分
・セラミド
→肌の水分を守り、バリア機能を正常化します。
・アミノ酸
→肌のバリア機能である天然保湿因子の一つです。
・ヘパリン
→肌のバリア機能を改善させます。
・スクワラン
→肌のバリア機能である天然保湿因子の一つです。
紫外線の刺激を受けると、肌が乾燥してしまいます。
・日焼け止めを3～4時間おきに塗り直す
・外出時は日傘や帽子を使用する
など、紫外線対策を徹底しましょう。
また、紫外線は、部屋の中にも入ってくるため、屋内でも窓際で過ごす場合は日焼け止めを塗りましょう。
季節や天気にかかわらず、日焼け止めは毎日塗ることをおすすめします。
カサカサ肌や粉吹き肌は、市販の医薬品で改善する場合があります。市販薬は、薬剤師に相談して選びましょう。症状を伝えれば、適切なお薬を提案してくれますよ。
市販薬の使用中に異常があらわれたり、症状の改善がみられなかったりした場合は、すぐに使用を中止して皮膚科を受診してください。
肌の乾燥は、食事・睡眠・運動などの生活習慣が大きく影響します。
体の内側からもしっかりアプローチして、乾燥肌対策をしましょう！
乾燥肌を改善するためには、バランスの良い食事が不可欠です。
次の栄養素を、毎日の食事に積極的に取り入れるようにしましょう
ビタミンB…新陳代謝を活性化させます。
レバー、豚肉、大豆、玄米、卵などに多く含まれています。
ビタミンC…高い抗酸化作用があり、コラーゲンの生成を促進します。
いちご、小松菜、キウイ、パプリカ、菜の花などに多く含まれています。
ビタミンE…高い抗酸化作用があり、血行を促進します。
かぼちゃ、アーモンド、アボカド、サーモン、ゴマなどに多く含まれています。
亜鉛…新陳代謝を活発にして、肌の生まれ変わりをサポートします。
ウナギ、牡蠣、赤み肉などに多く含まれています。
α-リノレン酸…セラミドや細胞膜を生成するための原料となります。
魚油、アマニ油などに多く含まれています。
タンパク質…肌を作る原料となります。
肉類、魚類、卵、納豆、豆乳などに多く含まれています。
緑黄色野菜をたくさん使った温かいスープは、手軽に栄養が摂れて継続しやすいので、おすすめですよ。
毎日7時間程度の睡眠をとるようにしましょう。
肌再生を促進する成長ホルモンは、寝ている間に分泌されます。
成長ホルモンには、肌の弾力やハリ感をサポートし、肌のターンオーバーを促す作用があります。
特に、23時までを目安に就寝することが理想です。入眠してから3～4時間が肌のゴールデンタイムと呼ばれています。
適度な運動は、血行を促進して、肌のターンオーバーを整えてくれます。
ウォーキングやヨガなどのリズム運動を、15〜30分程度行うことが理想的と考えられます。
デスクワークでなかなか運動する時間が取れない場合、ラジオ体操や軽いストレッチを行うだけでも、体の巡りがよくなりますよ。
精神的なストレスがたまると、肌のかゆみが悪化する場合があります。
過剰なストレスは、肌の代謝バランスを崩して、肌再生に必須のビタミン類を消耗するからです。
ストレスをためないために、自分なりのストレス発散方法を見つけて実践するようにしましょう。また、睡眠不足は体にとって大きなストレスです。ストレス対策のためにも、十分な睡眠時間を確保するようにしましょう。
部屋の湿度は、60％前後を維持するようにしてください。
おすすめなのは加湿器の使用です。加湿器がない場合は、洗濯物やタオルを室内に干したり、浴室の扉を開けておいたりすると、室内の乾燥対策になります。
また、ナイロンやアクリルなど化学繊維を使用しているマスクは、肌の乾燥を促進します。
などの対策が有効です。
・乾燥肌が悪化し、かゆみがひどくなっている
・肌に湿疹や炎症が生じている
・肌がひび割れしている
・かゆみで夜眠れない
という場合には、早めに皮膚科を受診してください。
皮膚科で治療を受ければ、症状に合った薬剤の処方やスキンケア方法の指導を受けることができます。
「皮膚科の処方薬」と「市販薬」の違い
皮膚科で処方される薬は、市販薬よりも有効成分の配合量が多いです。そのため、症状を早く緩和できるケースが多いです。
一方、市販薬は、多くの人に効果が出るように、様々な成分を含んでいるものが多いです。そのため、皮膚科の処方薬と比べて、効き目が緩やかに感じられる可能性があります。
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
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