スキンケアする女性

お医者さんに聞く!顔のマッサージはよくないの?たるみの原因になるって本当?

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「顔のマッサージってよくないの?」
「たるみの原因になるって本当?」

顔のマッサージで生じるリスクをお医者さんが解説します。
正しいマッサージの方法・注意点なども必見です。

監修者

本間有貴先生

よこはま港南台形成クリニック

本間有貴 先生

経歴

札幌医科大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
関東労災病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
横浜市立大学附属病院 形成外科
平成30年10月より小田原銀座クリニックに勤務
令和2年6月よりよこはま港南台形成クリニックに勤務

「顔のマッサージはよくない」って本当?

先生!顔のマッサージはしない方がいいんでしょうか?むくみの解消やお肌のケアにいいと思ってマッサージを続けていたのですが、最近は「マッサージは絶対だめ!」という話も聞くので…。

女性(困り顔)
医師(女性)

たしかに、顔の皮膚を強い力でこすったり、引っ張ったりするようなマッサージは、お肌にはよくありません。

強い力で行う顔のマッサージは

  1. たるみの促進
  2. 将来のシミ
  3. 皮膚の乾燥

などのトラブルにつながるリスクがあります。それぞれ詳しく解説していきます。

リスク① たるみを促進する

医師(女性)

皮膚を強く動かすと、肌の内部にダメージが加わったり、表情筋と骨をつなぐ「靭帯」がゆるんだりして、たるみを招きます。

肌のダメージによるたるみは、皮膚を支えている「コラーゲン線維」や「エラスチン」を崩してしまうことで起こります。

特に、

  • 皮膚が薄い
  • 加齢によって肌の老化が進んでいる

といった人は、たるみが発生するリスクが高くなるので要注意です。

リスク② 将来のシミの原因になる

医師(女性)

刺激の多い・強いマッサージを行うとメラニン生成を促して、シミやソバカスが発生しやすくなります。

特に、

  • 皮膚が薄い
  • もともとシミやそばかすがある

といった人はメラニンを生成しやすいので、シミが発生するリスクが高いです。

リスク③ 皮膚が乾燥する

医師(女性)

強いマッサージを行うと、角質層の「正常な細胞」をこすり取ってしまうことがあります。
その結果、皮膚のバリア機能が低下して乾燥を引き起こしやすくなります。

無理やり細胞が取り除かれると、下で準備中の「未熟な細胞」が表面に上がります。この細胞は水分保持能力が低く、刺激を受けやすいので皮膚の乾燥が進みます。
皮膚の乾燥がひどくなると、赤み・かゆみを発症することもあります。

特に、

  • 皮膚が薄い
  • 乾燥肌・敏感肌
  • 加齢によって肌の老化が進んでいる

といった人は、肌が乾燥するリスクが高くなります。

顔のマッサージは“絶対にNG”なの?

強いマッサージはしない方がいいんですね…。じゃあ、マッサージは絶対にやらない方がいいんでしょうか?マッサージをすると顔がすっきりした印象になるので、できれば続けたいのですが…。

女性(困り顔)
医師(女性)

肌への刺激を抑えた “ソフトなマッサージ”であれば、問題ありません。
クリーム・オイルをたっぷり使ってマッサージをしてみましょう。

※肌が弱い人にはマッサージはおすすめできません。

正しい方法でマッサージを行うと、血色の悪さによる肌のくすみが良くなります。
また、リンパの流れが良くなって老廃物がスムーズに排出されることで、むくみ改善も期待できます。
フェイスラインや目元がすっきりとして「シャープな印象」になりやすいので、メイク前にもおすすめです。

マッサージするときは気をつけたい4ポイント

●毎日行わない
●朝晩で2回行わない
●クレンジング剤を使用しているときは行わない
●ジェル・クリーム・オイルをたっぷり使って行う
医師(女性)

低刺激の優しいマッサージでも回数が多すぎると刺激となり、シミ・たるみ・乾燥を招くなどのリスクがあります。
大切な用事の前など、週1回程度を目安にマッサージを行いましょう。

マッサージのときに「皮膚が引っ張られている感覚」がある場合は、クリームなどの量を増やして肌への負担を減らしてください。

また、クレンジング剤でメイクを落としているときはマッサージNGです。
クレンジング剤を長い時間皮膚に置いたままにすると、必要な皮脂・水分が取り除かれてしまいます。
さらに「浮いたメイク汚れ」を肌に擦りつけることとなり、肌トラブルを引き起こす原因になります。

お医者さんが教える「顔マッサージの正しいやり方」

医師(女性)

次に紹介するSTEP①~STEP④の順でマッサージをすると、肌の負担を抑えられます。
むくみが気になるとき、顔色が悪いときに試してみましょう。

「朝のメイク前」に行うとむくみがなくなり、血流が良くなってメイクのりも良くなりますよ。

STEP① クリーム・オイルを肌になじませよう

顔をマッサージする女性

1 クリームやオイルを手のひらにたっぷりとる
2 両手を使い、両頬から目尻に向かってなじませる
3 両手で両目を覆い、目頭から目尻に向かってなじませる
4 さらに額の中心部から両側に向かってなじませる

※肌になじませて、クリームやオイルを温めるのがポイントです。

医師(女性)

クリームやオイルは、すべて顔の下から上に向かってなじませます。
肌になじんだら、以下のマッサージ・ツボ押しを行いましょう。

定番ではありますが、潤滑剤には「オイル」がおすすめです。
オイルマッサージは血行の促進に繋がるので、むくみの改善により効果的です。

STEP② 頬と額をマッサージしよう

頬のマッサージ

頬をマッサージする女性

1 親指以外の指を顎先に揃える
2 擦り上げるように、くるくると頬をマッサージする

※頬を3分割するイメージで下から行いましょう。

額のマッサージ

額をマッサージする女性

1 親指以外の4本の指を揃えて、額の真ん中に置く
2 なでるように、こめかみの方向へマッサージ(2~3回繰り返す)
3 最後に顔全体を両手で包み込み、顔の外側に向かってすり流す(※)

(※)むくみや老廃物を流すイメージです。頬・目・額で3分割して、そのままリンパに流し込みましょう。

STEP③ ツボ押しをしよう

「カンリョウ」のツボ

顔のツボを押す女性

1 正面を向いて「黒目の下」「頬骨の下」を下から持ち上げるように押す。
2 両手で拳を作り、人差し指を頬ボネの下に当てて持ち上げる

気持ち良い程度に3~4回行いましょう。

「タイヨウ」のツボ

顔のツボを押す女性

1 こめかみの凹んでいる部分に指を当てる
2 中指などを使い、上方向へ押し上げるようにプッシュする

気持ち良い程度に3~4回行いましょう。

「目の周り」のツボ

目周りのツボを押す女性

親指を裏返すようにして、「眼球周りの骨」を上方向へプッシュする

目頭、目の上、目尻の3箇所を、各2~3回行いましょう。

STEP④ メイク前は「マッサージ後のケア」をしよう

シートマスク パック

医師(女性)

顔に赤みが出やすい人は、マッサージ後に冷たいタオルを当てたり、シートマスクを使いましょう。
赤みが解消されて肌が引き締まり、さらにメイクのりが良くなります。

マッサージは「やりすぎない」「こすらない」を意識しよう

マッサージは週1回程度が目安です。また、マッサージは1回3分程度で十分です。
長時間のマッサージは肌のダメージにつながりますので気を付けましょう。

特に慣れてくると力加減が強くなる傾向があるので要注意です。マッサージをするときは「こすらない」を強く意識しましょう。

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