肝斑 20代

肝斑は20代も注意!原因は?シミとの見分け方&治すためにできること

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「まだ20代なのに、これって肝斑…?」
「若いのに肝斑ができるのはなぜ?」

肝斑ができる原因やシミとの違いを、皮膚科医に詳しく聞きました。
正しいセルフケアと美容皮膚科の治療法もご紹介します。

監修者

長谷川佳子先生

JUN CLINIC横浜

経歴

北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長
を経て2024年JUN CLINIC横浜 就任

肝斑は20代でもできるって本当?

医師(女性)

肝斑の発生が多いのは30代以降と言われていますが、20代のうちにできることもあります。

肝斑は、紫外線の影響などによる肌ダメージと、女性ホルモンのバランスの乱れが相まって発生します。そのため、ホルモンバランスの影響を受けやすい20〜50代くらいまでの方なら、誰にでもできる可能性があります。

若くても、肝斑ができやすい人

  • 紫外線を浴びる機会が多い
  • 日焼け止めを塗っていない
  • マスクの着用で顔がこすれている
  • スキンケアを行うときの力が強い

若いときに肝斑ができる原因は?

医師(女性)

肝斑の一番の原因は、紫外線です。
また、根底に女性ホルモンのバランスの乱れの影響もあります。

ホルモンバランスの乱れがあって、肝斑ができてきたときに紫外線を受けると、肝斑が濃くなります。

ホルモンバランスの乱れは

  • 妊娠や出産
  • ピルの服用
  • ストレス/疲労
  • 無理なダイエット

などの要因で引き起こされます。

ホルモンバランスが乱れると、シミを排出するメラノサイトへの脳からの指令が乱れます。すると常にメラニンを排出するように機能に異常をきたします。

さらに、紫外線・摩擦などの皮膚への刺激が加わると、さらに肝斑が濃くなります。

「これは肝斑?シミ?」見分け方は?

医師(女性)

肝斑は、両方の頬に均等にできます。
通常のシミは、左右対称にはできません。

肝斑のできかたの3タイプ

肝斑のできかたには、次の3タイプがあります。「肝斑かも…」と思う方は、ご自身の症状に合うものはないか、チェックしてみましょう。

タイプ① 蝶のようにもやっと広がった肝斑

蝶のように広がった肝斑

肝斑の多くのは、こちらのタイプ「蝶のようにもやっと広がっっている」状態です。くっきりとした境界はわからず、全体的にぼやっとしたくすみのように見えます。

タイプ② 筆で描いたような肝斑

筆で描いたような肝斑

タイプ③ 目尻に小さく広がった肝斑

目じりに広がった肝斑

これ以上“肝斑を増やさない”ためにできること

医師(女性)

まずは、女性ホルモンのバランスを整えましょう。
・質の良い睡眠をとる
・栄養バランスの取れた食事をとる
・生理不順がある場合は、婦人科で相談する
・極端な食事制限など、ハードなダイエットは避ける
といったことを心がけてください。

また、紫外線対策も徹底しましょう。日焼け止めは、毎日必ず塗ってください。日差しが強いときは、帽子をかぶるのもおすすめです。

スキンケアをゴシゴシ強い力で行うのは避けて、マスクの着脱はこすれないように気を付けましょう。

セルフケアで“肝斑を薄くする”ことはできる?

医師(女性)

肝斑は、肝斑用のサプリやシミ対策用の化粧品を使用することで、薄くなる可能性があります

▼肝斑におすすめのサプリの成分

・トラネキサム酸…肌の炎症に伴う色素沈着を防ぐ
・Lシステイン…シミの原因となるメラニンの生成を抑制し、排出する
・ビタミンC…メラニンの定着を防ぐ
・ビタミンE…新陳代謝を活発にして、メラニンを排出する

▼肝斑におすすめの化粧品の成分

・ハイドロキノン…メラニンの黒色化を防ぎ、メラニンを生成するメラノサイトという細胞を減少させる
・ビタミンC誘導体…ターンオーバーを促進して、肌の生まれ変わりをサポートする

ただし、サプリや化粧品によるセルフケアでは、肝斑を完全になくすことは難しいです。
もっとしっかりと肝斑のケアを行いたい場合は、皮膚科で治療を受けるという選択肢もあります。

皮膚科ではどんな治療をうけるの?

皮膚科で行う肝斑の治療には、お薬の内服やレーザー治療があります。

行くなら皮膚科?美容皮膚科?

肝斑の治療を行っている病院であれば、皮膚科と美容皮膚科のどちらでも治療を受けられます。事前に治療内容を確認しましょう。

ただし、肝斑用のレーザー治療に使う機器は、一般的な皮膚科には置いていないこともあります。レーザー治療を希望する場合は、美容皮膚科の方が対応可能なケースが多いです。

また、どちらの診療科でも肝斑の治療は保険適用外となります。

「もっと知りたい!」肝斑の治療法の選択肢

肝斑 治療法 選択肢

治療法① トラネキサム酸の内服

医師(女性)

トラネキサム酸を服用して、肝斑を薄くする治療です。市販のサプリやお薬よりも、成分が高濃度のお薬が処方されます。

トラネキサム酸を服用することでメラノサイトの修復をし、肝斑を薄くしたり、濃くなるのを防いだりする働きが期待できます。お薬の内服で簡単に始められる点がメリットです。

料金相場 1ヶ月3,000〜5,000円程度
通院期間 3ヶ月以上
通院間隔 月に1回
副作用 食欲不振、胸焼け、発疹、嘔吐などが出る人もいます。

こんな人におすすめ

  • 治療費を抑えたい方
  • レーザー治療に抵抗がある方

治療法② レーザートーニング治療

医師(女性)

肝斑に有効なレーザーを照射して、肝斑を薄くしていく治療です。

ごく弱いレーザーを、肝斑の原因となる細胞であるメラノサイトに当てて、その働きを改善します。ダウンタイムがほとんどなく、カサブタにもなりません。

トラネキサム酸を服用することでメラノサイトの修復をし、肝斑を薄くしたり、濃くなるのを防いだりする働きが期待できます。お薬の内服で簡単に始められる点がメリットです。

料金相場 20,000円〜
通院期間 複数回
通院間隔 月に1回
副作用 治療後に赤みが出ることがあります。一時的に肝斑が濃くなることがあります。

こんな人におすすめ

  • 肝斑以外にも、しみやそばかすが広範囲にある方
  • できるだけ早く肝斑を改善したい方
  • お薬の治療では肝斑の改善が見られなかった方

治療法③ ハイドロキノンとトレチノインの併用療法

医師(女性)

ハイドロキノンとトレチノインという2つの塗り薬を使って、肝斑を薄くしていく治療です。

強力な漂白作用があるハイドロキノンと、総合的な肌質改善が期待できるトレチノインの相乗作用で、肝斑にアプローチします。

非常に作用の強いお薬なので、使いはじめに肌の赤みや皮むけが起こるケースがあります。

料金相場 5,000円ほど
通院期間 2~3回ほど(※個人差あり)
通院間隔 月に1回
副作用 赤み・皮剥けが起きる事があります。

こんな人におすすめ

  • 肝斑以外にも、毛穴開きや小じわなどのお悩みがある方

肝斑の治療は、皮膚科または産婦人科へ

肝斑の治療は、ホルモンバランスの乱れとかかわっているため、内服薬やレーザー治療を行いながら、ホルモン治療を必要とすることもあります。肝斑と同時に生理不順などのトラブルを自覚している場合は、婦人科でも相談してみましょう。

また、妊娠・出産の後に一時的に肝斑が濃くなった場合、紫外線や摩擦等の刺激を受けないよう注意していれば、徐々に肝斑も薄くなることが多いです。

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