【医師監修】トレチノインが毛穴の開き・黒ずみにいい理由。効果を実感するまでの経過は？

公開日2022-01-31
更新日2023-03-01

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「毛穴の開きや黒ずみが気になる…」
「毛穴を綺麗にする化粧品が欲しい…！」
そんな毛穴に関するお悩みには、トレチノインが良いと言われています。
効果や経過、入手方法などについて詳しく解説していきます！

監修者

JUN CLINIC横浜

長谷川佳子先生

経歴

北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院　形成外科、藤沢湘南台病院　形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター　形成外科
横浜栄共済病院　形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年ルサンククリニック銀座院院長
を経て2024年JUN CLINIC横浜就任

contents

毛穴悩みにトレチノインがおすすめな理由
変化を実感するまでの肌状態の経過
トレチノインの「入手方法」
トレチノインの「使い方」
トレチノイン使用時の「注意点」
トレチノインと併せて「肌を整えるために心がけること」

毛穴悩みにトレチノインがおすすめな理由

トレチノインには、皮脂腺の働きを抑える働きがあります。過剰な皮脂を抑えることで、毛穴悩みに働きかけ、ニキビなどの肌トラブルも予防します。

トレチノインって、どんな成分？

トレチノインはビタミンAの一種です。毛穴をはじめ、しわや乾燥のケアにも効果が期待できる成分です。
トレチノインを塗ると、メラニン色素を含んだ古い角質を効率よく剥がし、皮膚の再生をサポートしてくれます。

変化を実感するまでの肌状態の経過

トレチノインは、使いはじめに赤みや皮むけなどの副作用が出ることがあります。この症状は、2日～数週間程続きます。

▼トレチノインの副作用

・皮膚の赤み
・かゆみやひりつき
・肌の皮むけ

これらの症状は、目の周りや口の周りに生じやすいです。擦れるとひりひりしたり、汗がしみたりすることもあります。

トレチノインの副作用は、肌のターンオーバーが活性化することで生じます。3〜4週間程経つと、古い角質が排出されて症状が治まります。
副作用が治まってくると、お肌の状態もよくなってきます。

ある程度の赤みやかゆみは数日でよくなっていくことが多いです。ただし、痛みや出血がある場合は、トレチノインを処方してもらった医師に相談しましょう。

トレチノインの「入手方法」

トレチノインは、皮膚科で購入できます。「肌トラブル改善のためにトレチノインが欲しい」と伝えてください。

医師が肌の状態を見て、トレチノインが有効と判断されたら、処方してもらえます。

トレチノインの値段は？

トレチノインは保険適用外で、5g 3,000〜4,000円程度で購入できます。ただし、トレチノイン配合量や医療機関によっても差があります。

市販では買えないの？

トレチノインを処方できるのは医療機関のみです。市販では買えません。

市販の化粧水などにトレチノインが配合されているケースもありますが、処方薬の100分の1程度しか働きがありません。使用してみてもよいですが、劇的な変化はないでしょう。

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トレチノインの「使い方」

トレチノインは、2～3か月程使用したら1か月程休止し、その後治療を再開するというサイクルを繰り返すと効果的です。

一旦休止が必要なのは、トレチノインを使用し続けることで、肌に耐性ができてしまう場合があるからです。耐性ができると、期待している効果が得づらくなってしまいます。

▼トレチノインを塗る順番

①クレンジング・洗顔をする
②化粧水を肌全体に塗る
③トレチノインクリームを患部に塗る
④患部以外に美容液・乳液を塗る

トレチノインは肌のターンオーバーを活性化します。化粧品の成分が今までよりも浸透しやすい状態になるので、特に丁寧にケアしましょう。

毛穴だけでなくシミやくすみが気になる場合は、ハイドロキノン※を併用した治療もおすすめです。ハイドロキノンも併用したい場合は、診察の際医師に相談しましょう。

※ハイドロキノン…シミを作り出す酵素を抑制する働きがあります。皮膚科では、トレチノインとハイドロキノンを併用して治療するケースも多いです。

トレチノイン使用時の「注意点」

保湿・紫外線対策を徹底する
妊娠中・授乳中の使用はNG
使用期限と保存方法を守る

注意点①　保湿・紫外線対策を徹底する

トレチノインの飲み始めはお肌が敏感な状態になります。化粧水や乳液は重ね塗りして、日焼け止めを必ず塗りましょう。

トレチノインは、皮膚のバリア機能を一旦壊すため、紫外線や乾燥によるダメージを受けやすくなります。保湿・紫外線対策を怠ると、乾燥肌が悪化したり、シミが増えたりする可能性があります。

注意点②　妊娠中・授乳中の使用はNG

トレチノインは、妊娠中・授乳中の人は使用できません。
・肌が敏感になってトラブルが起きやすくなる
・跡が残りやすくなる
というリスクがあるからです。

妊娠中や授乳中の女性は、ホルモンバランスが変化することで、肌の状態も変わりやすくなります。そのため、これまでトラブルなくトレチノインで使用していた場合も、一度治療を中断します。
安全が確立されていないという理由から、小児にも使用できません。

また、トレチノインとレーザー治療を併用したい人は、必ず医師に相談するようにしましょう。トレチノインの使用中にレーザー治療を行うと、赤みが強く生じる可能性があるからです。

注意点③　使用期限と保存方法を守る

使用期限の目安は、処方されてから約１か月です。また、常温では効果が弱まりやすいので、必ず冷蔵庫や冷凍庫で保存しましょう。

「逆に目立ってきた」って話も聞くけど…大丈夫？

トレチノインで皮膚のターンオーバーが促進されると、毛穴・シミ・ソバカスが目立ってくることがあります。これは、今まで肌表面にたまっていた老化角質がなくなり、透明感のある肌になっていく過程で起こる現象です。
また、ニキビのもとが肌の中にあると、皮膚が活性化して一時的にニキビが増えることがあります。

いずれの場合も、トレチノインの使用を継続することで、徐々に良くなっていくことが多いです。

トレチノインを使用していて、
・肌質が変わった
・トラブルが目立ってきた

という場合は、念のため医師に相談しましょう。症状によっては、配合量の少ないトレチノインに変更したり、一旦治療を中止したりするケースがあります。