もしかしてクサい…？デリケートゾーンの臭いセルフチェック｜すそわきがの可能性は？

• 公開日2022-07-29
• 更新日2022-07-29

「デリケートゾーンの臭いが気になる…これってすそわきが？」
「自分でできる臭いのチェック方法を教えて！」
デリケートゾーンの臭いのセルフチェック法を、皮膚科医に聞きました。
臭いの原因やケア方法なども、詳しく解説しています。

監修者

JUN CLINIC横浜

長谷川 佳子 先生

経歴

北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院　形成外科、藤沢湘南台病院　形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター　形成外科
横浜栄共済病院　形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長
を経て2024年JUN CLINIC横浜 就任

デリケートゾーンの臭いセルフチェック方法

① 身体を洗い流し、デリケートゾーンをティッシュで触ります。
② どのような臭いがするのか確認してみましょう。

ティッシュで分かりにくい場合は、指でやさしく触って、臭いを確認してみてください。

汗の匂い・蒸れたような匂いは、問題ありません。

しかし、注意が必要な臭いもあります。

• ツンと鼻をつくような匂い
• 食べ物が腐敗したような匂い

などの臭いは、感染症やすそわきがの可能性が考えられます。

【臭いの種類別】考えられる3つの原因

臭いの種類によって、考えられる原因が異なります。
・少し酸っぱい臭い
・玉ねぎのような強い臭い
・魚のような臭い
この3つの臭いの原因を解説します。

少し酸っぱい臭い→“おりもの”の可能性が高い

ヨーグルトやチーズの臭い・お酢を薄めたような臭いを感じるときは、おりものの臭いである可能性が高いです。

おりものは酸性に保たれているため、少し酸っぱい臭いがします。
明らかにツンとする刺激臭でなければ、正常だと思って大丈夫でしょう。

おりものが臭いやすい原因

• 風邪やストレスなどで免疫力が低下している
• 通気性の悪い下着を付けている
• 入浴していない
• 入浴時に洗浄を怠っている

などの場合は、おりものが臭いやすいと考えられます。

玉ねぎのような強い臭い→“すそわきが”の可能性あり

ネギや玉ネギのツンとした刺激臭は、すそわきがである可能性が考えられます。

他にも

• お酢や香辛料のクミンのようなすっぱい臭い
• 納豆のような臭い

などのような臭いする場合も、すそわきがである可能性があります。

玉ねぎのような臭いがきつくなる原因

• 毛の処理をしていない
• 1日の汚れをそのままにして眠ってしまう
• 洗浄が足りていない

などの場合は、すそわきがの臭いを悪化させると考えられます。

魚のような臭い→“細菌性膣炎”の可能性あり

魚が腐敗したような臭いの場合、感染症の可能性があります。
痒みや赤みを伴う場合、細菌性膣炎の可能性があるため、婦人科の受診を検討してみてください。

おりものは、膣への細菌感染を防ぐためにも存在しています。
おりものや匂いが気になるからといって、ビデ洗浄を繰り返しおこなっていると必要なおりものまでなくなり、細菌感染を起こしやすくなります。

魚のような臭いがする原因

• ビデで膣洗浄をしすぎる
• ゴシゴシ強く洗ってしまう
• 蒸れや汗を放置していた
• パートナーからの感染

などの場合は、魚臭が悪化すると考えられます。

もう臭わせない！デリケーゾーンの正しいケア

しっかりとケアを行えば、デリケートゾーンの臭いは軽減するでしょう。
・デリケートゾーン専用ソープで洗う
・しっかりと保湿をする
などのケアを行って、清潔な状態を保ちましょう。

ケア方法①　デリケートゾーン専用ソープで洗う

デリケートゾーン専用の石鹸を使うことで、肌への負担を軽減しながら洗えます。
臭いだけでなく、かゆみやムレなどもケアできるでしょう。

デリケートゾーン専用と記載のあるものや、弱酸性の製品などを選ぶと良いでしょう。
使用感の好みで、固形or泡などのタイプを選んでください。

デリケートゾーンの正しい洗い方

1. 専用ソープをしっかり泡立てましょう。
2. 正面から見えるVゾーン・鼠径部（そけいぶ）を優しく洗います。
3. Iゾーンは、大陰唇（ひだ部分）までを丁寧に洗いましょう。
4. ぬるま湯で泡をしっかり洗い流してください。

膣の周辺はやさしくほぐす程度にとどめ、膣内まで洗わないように注意が必要です。
膣内まで洗浄すると、膣の常在菌バランスが崩れて炎症を起こすことがあります。

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ケア方法②　お風呂上りはしっかりと保湿をする

デリケートゾーンは、皮脂腺が少なく乾燥しやすいです。
お風呂上りには、顔や身体を同じように保湿を行いましょう。

潤い不足になると、かゆみや炎症を起こし、臭いの原因になる可能性があるので注意しましょう。

保湿剤は

• デリケートゾーン専用のもの
• 弱酸性のもの
• 保湿成分や美容成分が配合されているもの

がおすすめです。

デリケートゾーンの正しい保湿方法

1. 保湿剤を手に取り、Vゾーン・Iライン・お尻まで保湿しましょう。
2. 膣の周りはくるくるとマッサージするようになじませてください。
3. 保湿剤が肌に浸透したら、下着をつけるようにしましょう。

改善しない場合は病院で相談しよう

セルフケアを行っても改善しない場合は、婦人科での相談をおすすめします。
すそわきがが関係している場合は、医療機関で行える治療があります。

医療機関で行えるすそわきがの治療として

• ボツリヌス菌注入治療
• ミラドライ
• 外科手術

などの治療法があります。

治療法①　ボツリヌス菌注入治療

ボツリヌス菌を注射し、その箇所の汗腺の動きを止めるという治療法です。
注入後3、4ヶ月ほど作用が持続しますが、徐々に切れていくので繰り返しの治療が必要です。

治療法②　ミラドライ

マイクロ波を汗腺に当てて、汗腺の働きを止める治療法です。

機器による治療なので、切る、注射（麻酔を除く）などの必要がありません。
長期的な作用があると考えられます。

治療法③　外科手術

臭いの原因であるアポクリン腺を取り払う治療方法です。
治療方法にもよりますが、傷口を小さく抑えられるようになっています。

※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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