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「はちみつダイエットで太った…」
「正しいはちみつダイエットのやり方は?」
はちみつダイエットで太った原因を、栄養士さんに聞きました。
正しいやり方や注意点なども解説します。
監修者
栄養士・食育栄養インストラクター
仲尾 綾 先生
経歴
健康科学や健康教育を学び、製薬会社で健康食品部門の仕事に従事。その後、「食」に関してより幅広い提案ができるように学び直し、栄養士免許や食育インストラクターの資格を取得。現在は健康や食に関する情報発信をしている。
<資格>
・栄養士
・NPO日本食育インストラクター2級
・食育栄養インストラクター
・高等学校教諭一種免許(保健体育)
はちみつダイエットをして太った原因は、
・はちみつの食べ過ぎ
・はちみつだけに頼っている
・睡眠の質の低下
などのことが考えられます。
はちみつは、大さじ1杯で約69kcalあります。
食べ過ぎてしまうと、余ったエネルギーは脂肪として蓄えられ、太ってしまいます。
はちみつは、1日大さじ1〜2杯ほどに抑えましょう。
はちみつを食べれば痩せると考え、
・運動不足
・食生活の乱れ
が起こると、太る原因に繋がります。
はちみつは、砂糖と比較するとエネルギー量が低く、ダイエット向きと言えます。
しかし、日常生活において、消費エネルギー量よりも摂取エネルギー量が上回っていれば、いくらはちみつを食べても当然体重は増加します。
はちみつダイエットは、睡眠の質を高めて、ダイエットをサポートする目的があります。
そのため、睡眠の質を低下させる習慣がある場合は、結果を得にくいと考えられます。
また、睡眠不足は、食欲を増進させることが分かっています。
ダイエットを目指すのなら、睡眠の質を低下させる行動は避けましょう。
一般的なはちみつダイエットは、寝る前にはちみつを大さじ1杯摂ることで、睡眠中の低血糖を防ぎ、良質な眠りで、痩せやすい体内環境を整えるというものです。
はちみつそのものには、脂肪燃焼作用はありません。
そのため、はちみつダイエットで減量するためには、
というダイエットの基本を行う必要があります。
ダイエットにはちみつを取り入れる2つの方法をご紹介します。
・寝る前に一口食べる
・間食として食べる
という方法です。
この2つの方法を同時期に行っても、大丈夫です。
ご自身の中で継続できる方法を選んで、実践すると良いでしょう。
大さじ1杯程度のはちみつを寝る前に食べましょう。
夜間の血糖値を適正に保ち、睡眠の質を高めることが目的です。
そのため、朝より夜にはちみつを食べる方が良いと考えられています。
しかし、夜間に糖質を多く摂ると、高血糖や肥満を招きます。
夕食に糖質を多く摂った日は、寝る前にはちみつを食べないようにしましょう。
▼寝る前に行うはちみつダイエットのタイミング
おすすめの時 | 夕食で糖質を控え目にした日 |
おすすめしない時 | ・パスタなどの炭水化物中心の夕食だった日 ・夕食後にスイーツやアイスなどを食べた日 |
間食として14〜15時あたりに、ティースプーン1杯分のはちみつを毎日食べましょう。
便秘を解消する作用が期待でき、ダイエットをサポートします。
便秘になりやすい高齢者を対象とした研究で、「毎日ティースプーン1杯程度のはちみつを摂取したところ、便秘が解消した」という結果が報告されています。
はちみつの摂取をやめると作用がなくなってしまうため、
など継続しやすい方法で実践すると良いでしょう。
はちみつは「純粋はちみつ」がおすすめ!
加糖はちみつ・精製はちみつなど、それぞれ、価格や風味の面でメリットはありますが、ダイエットや健康を目的として食べる場合には、はちみつ本来の栄養成分が含まれている純粋はちみつがおすすめです。
はちみつを毎日食べても、適量であれば太る可能性は低いでしょう。
はちみつは、砂糖に比べてカロリーが低く、血糖値の上昇も緩やかです。
また、健康や美容に良いとされる栄養素が含まれているため、食べ過ぎ(大さじ3杯以上など)なければ太る心配はないと言えるでしょう。
▼はちみつに含まれる栄養素
栄養素名 | 働き |
ビタミンB1・B2 | 糖質や脂質をエネルギーに変えるのをサポートする |
ミネラル (カリウム、鉄など) |
・余分な塩分や水分を体内から排出しむくみを解消する ・細胞内でのエネルギー代謝をサポートする |
アミノ酸 (BCAA、プロリンなど) |
筋肉のエネルギー源となり、たんぱく質の分解を抑える |
ポリフェノール (フェルラ酸、ケルセチンなど) |
・抗酸化作用により細胞の老化を抑制する ・脂肪分解をサポートする |
オリゴ糖 | ・血糖値の上昇を抑える ・腸内環境を整える |
はちみつを食べる際は、
・過剰摂取しない
・加熱しない
という点に注意しましょう。
また、以下の人ははちみつを食べることを控えたほうが良いでしょう。
糖尿病の方の場合、血糖値が上昇してしまう恐れがあります。
花粉アレルギーの方の場合、アレルギー症状が出てしまう恐れがあります。
その他疾病がある方は、主治医に相談しましょう。
はちみつの主成分は、ブドウ糖や果糖です。
過剰摂取すると、高血糖を引き起こしてしまいます。
過剰に摂取して高血糖が続くと、
を引き起こすリスクがあります。
習慣的にはちみつを摂る場合、1日大さじ1~2杯までに抑えましょう。
はちみつを加熱すると、
・ビタミンの減少
・酵素の不活性化
が起き、香りや色に変化が起こる可能性があります。
白湯や温かいハーブティなどに溶かす場合は、少し冷ましてから加えるのが良いでしょう。
1歳未満の赤ちゃんに「はちみつ」はNG!
1歳未満の赤ちゃんがはちみつを食べると、「乳児ボツリヌス症」にかかることがあります。
乳児と一緒に暮らしている方は、健康に良いからといって与えないように注意しましょう。
▼参考
文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
「蜂蜜摂取による高齢者の便秘改善の効果」松戸典文, 駒沢女子大学 研究紀要【人間健康学部・看護学部編】第1号
肥満と健康|e-ヘルスネット(厚生労働省)
快眠と生活習慣|e-ヘルスネット(厚生労働省) 睡眠と生活習慣病との深い関係|e-ヘルスネット(厚生労働省) 「ハチミツの成分特性」榎本俊樹, 化学と教育 67 巻 3 号 134-135, 2019.
「健康食品」の安全性・有効性情報(ハチミツ)|国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
世界保健機関(WHO)、ガイドライン「成人及び児童の糖類摂取量」を発表|食品安全総合情報システム(内閣府 食品安全委員会)
「蜂蜜の特性 とその利用」越後多嘉志, 日本釀造協會雜誌 1977年72巻 4号 p.244-249.
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